ユアン・クレイグ / ユアン窯(益子焼・陶芸家)

ユアン・クレイグ(Euan Creig)〜用の美を追求する益子の陶芸家〜

益子陶器市にてユアン・クレイグさんと益子焼
益子陶器市テントにてユアン・クレイグさんと益子焼

ひとつひとつ風合いの異なるユアンさんの酒器(益子焼)
一つ一つ風合いが異なるユアンクレイグさんの酒器・お猪口(益子焼)

用の美を追求する益子の作家

ユアン・クレイグさんはオーストラリアの出身の益子焼の人気作家です。14歳の頃から陶芸をはじめ、大学でも陶芸を専攻しました。国際的に陶芸のメッカとして有名な益子に興味を抱き、益子焼の巨匠島岡達三の門下に入り修行をしました。

上記は2016年益子春の陶器市のテントの様子です。同年4月12日にTBSの「所さんのニッポンの出番」にて『日本の伝統を継承する陶芸家』として大きく紹介されたこともあり、陶器市期間中ユアンさんのテントにはお客さんが絶えず、初日はトイレに行く時間がないほど大忙しだったようです。

ユアンさんの作品作りは「用の美」の追求にあります。「用の美」とは柳宗悦が使いはじめた言葉で「日常的な暮らしの中で使われる日用品の美しさ」を表わします。ユアンさんは、ぱっと見のかわいさではなく「使っていて落ち着く」陶器・和食器作りにこだわります。

作品一つ一つに異なる色合いを出す

ユアンさんの陶器は色合いに特徴があります。絹のようななめらかな白色と優しい艶のあるオレンジ色に、ゴールドやシルバーが混合されます。ただし器によって一つ一つ色合いは異なります。

多くの陶芸家の場合、器作りの工程で器の表面に釉薬と呼ばれる色彩や模様をつけるための材料を使います。一方でユアンさんは器の表面に釉薬を使いません。その代わりに窯焼の際に、畳をつくる材料でもあるい草を入れて焼成します。

窯も現代多くの陶芸家が使うガス窯ではなく、薪を使った窯を使います。下の写真は以前ユアンさんが益子陶芸倶楽部にて窯焼をしていた際に撮影したものです。

ユアンクレイグさんの設計構築した窯
ユアンクレイグさんの設計構築した窯

ユアンさんの器の色は、1300度以上の高温の中で化学変化が起きることで生まれます。土自身の白色と、器のツヤは薪の灰が陶器に付着しガラス質になったもの、シルバーやゴールドは灰の炭素がガラス質に閉じ込められたもの、そしてオレンジ色は土の中の鉱物が器の表面で着色されたものです。

窯の中の器の並べ方や窯の炊き方によって器の色彩は変わるため同じものはひとつとしてありません。そのため、ユアンさんが窯焼した後の窯出しがとても楽しみなそうです。

ユアンクレイグさんの酒器とごはん
ユアン・クレイグさんの酒器とごはん

ユアン・クレイグさんの陶歴

1964  オーストラリア、メルボルンに生まれる
1978 陶芸に出会う
1981 ベンディゴT.A.F.E.カレッジに入学、アート&デザイン専攻、同年卒業
1982 ベンディゴ大学(現ラトローブ大学)に入学、陶芸学部専攻
1984 カメル・キルン コンクールにてカメル・キルン賞を受賞
1985 ベンディゴ大学を卒業
1985 オーストラリア、スワンヒル市に窯を設け独立
1990 日本に渡る
1991 島岡達三師の門に入る
1994 栃木県益子町に窯築
2000 市貝町に転居、窯築
2011 群馬県みなかみ町に転居
2012 みなかみ町に新窯を築く

陶芸家ユアン・クレイグさんの略歴

日本、オーストラリア、イギリス、アメリカ、フランス、オランダにおいて数々の個展やグループ展・ワークショップやサマースクールの講師、フォーラムへの参加など活動を実施。オーストラリアとアメリカにて発行の「Ceramic Art & Perception」「Ceramics Monthly」など陶芸雑誌に数回掲載される。その他国内外の新聞、雑誌、テレビ、ラジオにも取り上げられる。独自で設計したエコ新窯が国内・国外で窯築されている。

ユアン・クレイグさんの陶器・和食器

ユアン・クレイグさんの酒器(益子焼)
ユアン・クレイグさんの酒器(益子焼)

ユアン・クレイグさんの杯・お猪口(益子焼)
ユアン・クレイグさんの杯・お猪口(益子焼)

ユアン・クレイグさんの杯・お猪口(益子焼)
ユアン・クレイグさんの杯・お猪口(益子焼)

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。